先人たちの生み出した技法論理を鵺神自身が独自の見解と思考思想を取り入れ、さらには幼少より鍛錬してきた武道の技法を元に織りなす縛りの技法と論理を指すものです。
また、鵺神流は上辺だけの縛りではなく、「中身のある縛り」を追求しています。
芸術的な縛りと称賛されることもありますが、鵺神流は性的倒錯を主眼としています。
また「縛る」「責める」という行為に重点を置いています。
鵺神流を支える根本概念は「體縛流結」(体を縛り流れを結ぶ)と「責縛」(せきばく)です
體縛流結とは?
当たり前の様な事かもしれませんが、縛るというとまず縄やそれに類似するもの或いは拘束できるもので体を拘束して動けない状態にする事を思い浮かべるかもしれません。
ですが鵺神流は「體を縛ってから縄を掛ける」という特徴があります。
鵺神自身が幼い頃より長年学んできた日本古来の柔術の技法を取り入れ、骨や筋肉、生理反射などを駆使して物理的に縄を使わずに動けなくする、或いは固定してゆく事から始まります、これが「體を縛る」です。
そこに角度や重心、心理的な駆け引きなどを付け加えて「意識を結びつける」わけですが、この相手の意識を利用する事を「流れを結ぶ」と言います。
そういった事を意識して初めて物理的な縄というツールを使ってさらに縛っていくわけです。
責縛とは?
縛ルハ即チ責メルナリ
縛るという行為を施す場合、「責めるという行為と意識」が不可欠になります。
何らかの力に於ける蹂躙であったり、意識下に於ける支配であったりと様々ですが、淫らに責めるという思考意識をもって縛る事が「責縛」の根幹になります。
相手を悦ばせる縛りは責めが効いていることが殆どです。
世に「責め縄」という言葉がありますが、縄に限らず縛る為のツールは何でもよいのですが、責めるという意識と縛るという行為この二つに固執しているので、「責め縄」という言い方ではなく「責縛」という造語が生まれたわけです。
これが中身のある「縛り」の正体でもあります。
業ヲ以テ淫ト成シ
淫ヲ以テ責ト成ス
責ヲ以テ縛ト成シ
縛ヲ以テ悦ト成ス
難しいことが書いてあるようですが、上記の四行が責縛を学ぶ上での方針を示す言葉となります
以上が鵺神流の根幹でもある「體縛流結」と「責縛」です
鵺神流は体のみならず「脳を縛る」こと、心身共に縛り悦びに導く中身のある縛りを追求しているわけです。
また応用発展と様々な展開があり、縄だけではなく「縛る」という行為そのものを楽しめる技法思想体系なわけです。